往診と訪問診療の看護師の働き方の違い

看護師の業務形態は幅広く、在宅医療に興味を持っている人もいるでしょう。在宅医療には訪問診療と往診の2種類があり、どちらも患者の自宅に訪れて診察をするものの、少し形態が異なります。訪問診療は毎週木曜日、何月何日などスケジュールにそって提供する医療サービスで、治療や健康相談などを行います。そのため、訪問診療は基本的に日勤です。往診は定期的な診療スケジュールは決められておらず、患者側からの要請によって自宅へ訪れ診療するというものです。往診はいつ呼ばれるのか予測できないため、往診看護師として働く場合は夜勤もあります。ただし、病院によっては医師や看護師の人員の関係から深夜の往診を行っていないなど、それぞれ往診の基準は異なるので知っておきましょう。

そして、訪問診療と往診では業務上の責任感が大きく異なります。訪問診療は高齢者などの体調チェックという要素が大きいため、命にかかわるようなケースに遭遇することは稀です。スケジュールも決まっているので家庭との両立もしやすく、子育て中の看護師にも働きやすい職種といえるでしょう。往診は体調が急変した患者の診療を行うため、状況次第では命にかかわることもあります。責任が大きい業務であるものの、やりがいのある職種といえるでしょう。

しかし、往診は毎日あるわけではなく、要請のない日は比較的のんびりと過ごすことができます。責任ややりがい、働き方も大きく違うため、よく理解しておくことが大切です。在宅医療分野の看護師として働く場合は、訪問診療と往診のどちらが自分に合っているかを見極めることが大事でしょう。